2008-10-07(Tue)
読書・映画・音楽ノート
読んだ本・観た映画・聴いた音楽+α
2005-06-15(Wed)
パトリシアコーンウェル 『痕跡』 講談社
黒蝿はあまり評判よく無かったですね。その次に出たこの1冊。全体的に穏やかで、その分心理描写に長けていたように思えます。登場人物の関係について掘り下げようとしている様子が感じられました。
前作「黒蝿」で未解決だった事件はさておいて、ケイを中心に展開する科学捜査ミステリーになりつつありました。とはいえ、私としてはもっと法医学で活躍する場面を見たいですが。地道な作業や細かな視点で見つけられていく証拠品。それを解析する能力と行動力。その辺りは楽しめました。
事件そのものは淡々として派手さは無いですが。意外にもこういうストーリー嫌いじゃないです。そして、地味で病んだ人々の心情やとりまく周囲の視点が面白かったです。
そして、もう1人病んだ小柄な男性が出てくる。彼らの気質から来る行動。彼らにとっては「それが正しい」という行動。自分では悪意だと思っていない。彼らにとってはそうすることが当然のこと。考えるべきことは周囲の気持ちではなく、自分が苦しんでいることだけ。
その異常性をむけられた何もしていない人にとっては迷惑で傷つけられるだけの行為。こういうものを本書でどう扱うのか?私はその点がとても気になりながら読んだ。「どちらも悪い」ではなく、事実を考えたら一方的に被害者であることがある。非難の声を出さずに自らを終わらせる人たち。何もしていないのに。
本書の道筋とは別の部分で私にとっては興味を感じた1冊でした。
前作「黒蝿」で未解決だった事件はさておいて、ケイを中心に展開する科学捜査ミステリーになりつつありました。とはいえ、私としてはもっと法医学で活躍する場面を見たいですが。地道な作業や細かな視点で見つけられていく証拠品。それを解析する能力と行動力。その辺りは楽しめました。
事件そのものは淡々として派手さは無いですが。意外にもこういうストーリー嫌いじゃないです。そして、地味で病んだ人々の心情やとりまく周囲の視点が面白かったです。
美人ではないが一見魅力的なヘンリは事件の後のストレスでベントンからカウンセリングを受けている。この4日間でわかったことがある。彼女は実際、事件が起こる以前から性格異常だった。ヘンリの今の状態はもともとの性格が事件後に強調されただけに思える。彼女はいつも自分の身勝手なドラマの主人公でいなければならない。社会病質者でナルシストでストーカーだ。ベントンはヘンリに関わったルーシーを気の毒に思うどころか、ヘンリがこれだけの害をふりまく事を許している彼女に怒りを覚えた。
そして、もう1人病んだ小柄な男性が出てくる。彼らの気質から来る行動。彼らにとっては「それが正しい」という行動。自分では悪意だと思っていない。彼らにとってはそうすることが当然のこと。考えるべきことは周囲の気持ちではなく、自分が苦しんでいることだけ。
その異常性をむけられた何もしていない人にとっては迷惑で傷つけられるだけの行為。こういうものを本書でどう扱うのか?私はその点がとても気になりながら読んだ。「どちらも悪い」ではなく、事実を考えたら一方的に被害者であることがある。非難の声を出さずに自らを終わらせる人たち。何もしていないのに。
本書の道筋とは別の部分で私にとっては興味を感じた1冊でした。
![]() | 痕跡 (上)パトリシア・コーンウェル 相原 真理子 |
2005-06-10(Fri)
パトリシアコーンウェル 『黒蝿(上下)』 講談社
今回の作品を読み始めて気づいたこと。初めて三人称で話が進められている。主人公ケイの視点で語られるのではない。今までだったらケイの知らないことは基本的に文章に書けなかったのだが、今回は知らない場所で起こっていることや犯人側の視野も盛り込まれていてその点は面白かったと思う。場面もよく切り替わっていた。ただ、実感としてケイの登場場面が少なかったので「ケイのファン」の人には物足りないかもしれない。また、面白かった反面、事実を追って並べることで登場人物の心情や心の動きの描写が今までより少なくなっていたのが残念だった。
この作品にも姪のルーシー、マリーノなどのお馴染みのメンバーに加えて、前々作『警告』に出てきた犯人たちが登場する。
読み終えて一番最初に思ったのは「荒唐無稽」で「根拠がない設定」が見られ、「最後バタバタと終了!(これはちょっと不満)」の感はあった。けれども、登場回数の少なかったケイも最後の方ではケイらしい仕草や行動も見られた。3年ぶりのケイ・スカーペッタ。この1冊は今後の土台作りかな?
「お久しぶりです!」と「え?そうだったの?」と私としては嬉しく感じる事実も発見して今後が楽しみ♪ってところでしょうか。早速次の「痕跡」を購入しました^^
この作品にも姪のルーシー、マリーノなどのお馴染みのメンバーに加えて、前々作『警告』に出てきた犯人たちが登場する。
読み終えて一番最初に思ったのは「荒唐無稽」で「根拠がない設定」が見られ、「最後バタバタと終了!(これはちょっと不満)」の感はあった。けれども、登場回数の少なかったケイも最後の方ではケイらしい仕草や行動も見られた。3年ぶりのケイ・スカーペッタ。この1冊は今後の土台作りかな?
「お久しぶりです!」と「え?そうだったの?」と私としては嬉しく感じる事実も発見して今後が楽しみ♪ってところでしょうか。早速次の「痕跡」を購入しました^^
![]() | 黒蠅 (上)パトリシア コーンウェル 相原 真理子 |
パトリシアコーンウェルとの出会いは25歳の時。友達から貸してもらった「検屍官」がとても面白くて次々に出ていたシリーズ本を読んでいったのでした。それ以来の付き合いになるので長いです。
(余談:私は1人の著者を追いかけるタイプです。読んで共感すると過去の作品から現在まで読み漁ります。気になるテーマについても同じ。例えば「周遊旅行」が気になるとそのテーマに沿った本を何冊も読みますね。)
頭の切れる女性が活躍する話を読みたい方、検死・法医学という新しい世界に触れたい方には興味あるシリーズだと思います。
が!今なら古本屋で手軽に安く手に入りますので、そちらをオススメします。










